応用製品 / 一般磁気回路
マグネトロンスパッタ磁気回路における最大の技術ポイントは、高価なターゲットの使用効率を最大限に引き上げることです。そのため、磁気回路設計においても、ターゲットエロージョンの傾向を解析によって把握しておく必要があります。解析するにあたり特に難しいとされているのが、磁束が通りにくい強磁性ターゲット向けで、僅かな解析誤差が生産効率の良否に大きく影響してしまいます。信越化学では、プラズマ分布のシミュレーションや材料特性データの最適化による高精度な磁場解析によって、計算結果と実測データに差のない磁気回路を設計、製造しています。
発電機用モータは動力モータと構造が非常に似ていますが、風力、水力等の自然エネルギーを利用した発電向けになると、「始動⇒休止」の動作が頻繁になるため、初動トルクを出来る限り低く抑える必要があります。初動トルクを少なくさせるためには、モータ構造に起因するコギングトルクを低減させなければなりません。例えばコア付きモータの場合、ステータの閉スロット化や、ロータ磁石の形状・配置の最適化がそれに該当します。また、信越化学では、磁場解析および評価試験装置で得られた発電用モータの特性解析結果をモータ設計にフィードバックすることによって、更なる高効率モータの開発を目指しています。