希土類磁石の製造工程 / 加工工程
焼結工程で製造された磁石に加工と表面処理を行います。
希土類磁石は焼結工程での収縮量が大きいので、通常は磁石の全面を研磨加工して、 目標寸法に仕上げられます。
加工工具には、希土類磁石が極めて硬いので、ダイヤモンド砥粒が使用されます。
使用される環境に応じて磁石に各種の表面処理が施されます。ネオジウム系磁石は一般に錆びやすいので、Niメッキや塗装が行われます。
一方、サマリウム系磁石は耐食性が高いので、表面処理を行わないのが普通です。
加工、表面処理が終わった磁石の寸法及び外観の検査を行います。また製品仕様に応じて、磁気特性の測定や、耐食性試験、強度測定などを行います。
磁石を着磁して出荷する場合は、静磁場またはパルス磁場による着磁作業を行います。
また、他のヨークやロータ部品と組み立てて、磁気回路部品とする場合もあります。
製品検査に合格した磁石は、梱包して出荷します。航空便など、漏れ磁束の規格のある場合には、完全磁気シールド梱包で対応します。
信越化学の磁石製品は、国内、海外の生産拠点から、世界中に出荷しています。