磁気回路解析 / DRM均一磁場回路
ダイポールリング磁気回路(Dipole Ring Magnet)は、広い空間に一軸方向の磁場を印加する際に使用するもので、主に半導体製造用途や医療等の基礎研究分野で利用されています。超電導や常電導コイルに比べて、メンテナンスフリーであることや、均一性や磁場の方向性(スキュー角)が良いことが特徴です。 DRM磁気回路は、磁化方向が180°で1回転するように配置されたセグメント磁石が、図(a)のように円形に構成されています。
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図(b) の左側はDRM磁気回路の概略です。回路中央に見える赤い円筒の領域は、評価空間(磁場均一空間)と呼ばれています。通常のDRM磁気回路は、この空間の磁場が均一になるように設計・製作されるのです。磁石を保持する部分は非磁性体となっています。
磁場解析に基づいて磁気回路を最適化した結果、評価空間内のコンタ図は図(b)右のようになりました。解析結果の赤い領域は磁場が高いエリア、紫は磁場が低いエリアを示しています。コンタレベルの範囲は±1%で、非常によい均一性となっています。また、スキュー角においては僅か0.7度以内に収まっています。
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